代表者あいさつ
私は、誰もが住み慣れた地域で、自分らしい生活ができるような社会を作っていきたいと思い2005年にNPO法人ふらっとコミュニティを設立しました。民家を借り、精神障害者の方の居場所やリハビリテーションを提供し、その人らしいリカバリーを支え、ともに歩んできました。そして、2015年からは、制度の間で誰からも支援されてこなかったひきこもり者とその家族の支援を開始しました。さまざまな生きづらさが根底にあり、誰からも理解されず心を閉ざしてしまった方たちの存在。そして、その子どもをどう支えて良いかわからずに途方に暮れて疲弊してしまったご家族と向き合いながら、宇部市独自の「ひきこもり支援システム」を構築してきました。これまでの活動を通して「ひきこもり」の方の中には、内服治療だけで社会資源を利用していない精神障害者の方や家族だけでは治療につなげにくいという課題も見えてきました。薬ありきの精神科医療ではなく、薬はあくまでも補助的なものです。問題ばかりに目を向けるのではなく、本人の持っている力をいかに引き出し、サポートしていくかが私達看護者の役割だと考えています。
精神科医療が地域中心になった現在、「精神看護」の専門職としてもっとできることがあるのではないかと自問自答してきました。一人でも多くの方の笑顔を取り戻したい、社会参加の応援をしたいと考え、この度、精神特化型訪問看護ステーションを開設するに至りました。メンタルヘルスに関わる専門的な相談窓口としての機能、さまざまな課題を地域の皆様と一緒に考え、精神保健・医療・福祉分野の専門職と連携し、必要な支援が届くように尽力していきたいと思っています。